サイエンス・ショー

双眼実体顕微鏡でのぞくゾウムシの体

1.xii.2003



 いろんな顕微鏡でいろんなモノを見て学ぶ(というより愉しむ)という行事があり,それのゾウムシパートを担当しました.小さな標本箱に10個体程度並べて,ガラス蓋の上からビノキュラーでのぞいてもらうわけです.簡単な図入り説明をつけたので,WEB化しときます.


 ゾウムシは甲虫の仲間で,世界に5万種,日本に1300種ほどいます.口が長くのびているから”象”の名前が付いてますが,実際には短いのもいます.

【みどころ】

 体の表面のピカピカには,地肌じたいが輝いているものと,鱗片が輝いているものがあります.



ドロハマキチョッキリとリンゴコフキゾウムシ


クチブトヒゲボソゾウムシの背面

 長く伸びた口の先には,ほかの甲虫と同じような部品(口器)が一揃い具わっています.しかし口の太短いゾウムシでは左右の大腮と下唇基節が大きく,この三つの部品が他の部品を隠しています.



スナムグリヒョウタンゾウムシの口器

 触角は一節目(柄節)が長く,中間の節は数珠状で,先の数節は表面がビロード状の塊(球桿)と,三部構成になっているものが多いです.また,触角を納める溝が口吻の横にあります.



コフキゾウムシの頭胸部側面

 体の側面は胸部のいくつかの板や上翅(翅鞘)がうまく組み合わさってできています.



リンゴコフキゾウムシの側面


ファウストハマキチョッキリの側面

【内容標本】


沢田佳久