ランチャーム対照表

2014年11月

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 尾鰭に丸に旭の印がある醤油鯛はポリエチレン容器のパイオニアである旭創業さんの製品です.容器タイプとフィルムタイプをひっくるめて『ランチャーム』のブランドが使われています.他社のものとは異なり,中身コミでの『ランチャーム』ですから,丸に旭のマークは容器だけではなく中身の品質に対しても自信の証なのでしょう.
 ランチャームには容器タイプのものとフィルムタイプのものがあります.面白いことにフィルムタイプのランチャームにまで醤油鯛的な絵が描き込まれています.海外向けにも醤油鯛アイコンがソイソースの意味で使われているわけです.醤油鯛ファンとしては嬉しいですね.
 容器タイプのものとフィルムタイプのものがあるわけですが,両方とも本来は使いきりです.ですが容器タイプのものは(自己責任で)リユースは可能です.実際されてるでしょう.

 旭創業さんの現行(2014年秋現在)のカタログをみると,醤油鯛に相当する製品にはサイズの異なる5(+1)種類あり,それぞれ形もかなり違います.作成時期の違いがデザインに反映しているのではないかと思います.
 カタログでは,古くからあった最小型の『城陽旭』(と本サイトで呼んでいるもの)は容量2mlの「魚中」,最も新しいと思われる『楕円旭』は6.5mlの最大型「魚特大」,次に大きい『津和野大』は4mlの「L魚大」となっています.
 ややこしいのは中大型のものです.『京都旭』は3mlの「魚大」,『北旭』は2.5mlの「魚大丸特」にほぼ該当しますが,実際に流通しているものは,容量はともかく,造形は混乱しており,改造型や中間型が生産されているようです.口の口径を変更したもの,側面に刻印を加えたものなどが存在します.

ランチャーム
の呼称
公称容量本サイト
の呼称
魚中2ml城陽旭
魚大丸特2.5ml北旭
魚大3ml京都旭
丸鯛3.2ml
L魚大4ml津和野大
魚特大6.5ml楕円旭

 もともと『京都旭』は尾鰭に鰭条が4本,臀鰭に鰭条がありません.一方『北旭』は尾鰭5鰭条,臀鰭条ありです.胸鰭の表現も異なり,前種は丁寧な浮き出し表現ですが,後種は簡略的な輪郭描線です.
 現在の「魚大丸特」は全体的には『北旭』の原型をとどめつつ,尾鰭4条,臀鰭条なしになっています.

 同様な変遷は『城陽旭』つまり「魚中」にも見られます.現在のものは口の彫刻がU字型の太い線,つまり太いタラコ唇なのですが,古い金型では細いUの中に直線が入っていました.つまり唇の輪郭を描いていました.この種類には(丸に旭以前の)丸なしの旭マークのものが存在します.

 さてカタログにはサイズのバリエーションとして「中」〜「特大」が見出せるわけですが,過去には「小」が存在した可能性があります.サイズや造形から考えて『城陽口太』(と本サイトで呼んでいるもの)がそうではないかと推測しています.

 なおカタログにある第6の種類,3.2mlの「丸鯛」は全く毛色の異なる造形です.OEMか何かなのでしょう.

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